─ Alice ?─



「あのー…どちら様でしょうか?」


あんまり聞きたくないけど
一応聞いてみる。


金髪ロン毛男は待ってましたといわんばかりの澄まし顔でこちらを見る。



あー…なんか腹立つ。






「素敵なアリス~。私のことを知りたいですか?知りたいのですね?そうでしょうそうでしょう♪こんなに優雅で美しい私のことを知りたいと思うのは当たり前!人間の本能ですから!!」




両手を広げ、太陽の光をスポットライトと勘違いし、キメポーズをしている目の前の金髪ロン毛男。



私はナルシストも嫌いだと確信した。



「太陽よりも輝き!月よりも神秘的!
優雅で美しい水を愛する藍の狂主…



スペードとは私のことさっ♪」

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