─ Alice ?─
「クローバー!!!
でも僕らは許せないよ…だって、
だってアリスは「いい加減にしなさい。
リーフ、この国の理を忘れてはなりません。」
冷静に、だけどキツい言い方ではない。
リーフ君を落ち着かせるように優しく注意する。
「改めまして…
ようこそアリス、記憶の森へ。
ここに貴女の欲するものが
あるでしょう。」
この人が、クローバーさん…
何故だろう。
とても胸が苦しい。
呼吸することを忘れてしまうくらいの動揺。
「あっ…ごめ、んなさ…!」
思わず零れた言葉。
今、会ったばかりなのに。
何も悪いことなんて…
悪 い こ と な ん て 。
「アリス?」
ドクン ドクン
胸が苦しい。
「!!アリスッ…!!」
駄目、呼ばないで。
お願い、私のことなんて
好きにならないで。
愛さないでアイサナイデ
「あっ…ああぁあ…あっ」
頭に流れてくる真っ赤な映像。
見覚えのある紫の人物
目の前で崩れ落ちるクローバーさん
真っ赤な森を見て
猫 が 笑う 。
「わた、し…私…」
「思い出さない方が幸せですよ。アリス。」
私を抱き締めるクローバーさんからは
自然の優しい匂いがした。