─ Alice ?─



「さあ、着きましたよ。」


「…うわあっ!!」


着いたのは
ガーデンテラス
当たり一面花畑で
真ん中には噴水。


奥に目をやると
真っ白な
テーブルとイスが
円形に並べられている。


「綺麗……。」



こんな綺麗なお庭が
あるなんてさすが豪邸!!


「さあアリス、どうぞ。」


「あっ…ありがとう。」


イスを引いて
座らせてくれるなんて…


紳士っ!!
素敵っ!!



「そろそろ来ますよ。」


??




ドドドドド

カキーンガキッ






「おい待て!!」

「アホ猫を待つほど
アホじゃないよ。」

「そうだよー。
アホ猫を待つほど
アホじゃないよ。」


「てめえらっ…





ぶっ殺してやる!!!」



「「キャハハハ-♪」」



あ、
チェシャ猫とディー&ダム




すっかり忘れてた。




「こら、3人とも…」

帽子屋さんは
にこやかに
ティーカップやお菓子を
並べている。


うーんマイペース…




「あっ!?!?危ない!!」


ドカッ


「「あっ…」」



ガシャーン


「あっ…」



「ぼ、帽子屋…さん…」



ティーカップが…
割れちゃった。
高そうなのに…

なんて呑気な考えの
私とは裏腹に、
双子は青ざめた顔で
帽子屋さんを見ている。



「ね、猫が悪いんだよ!?」

「僕たちはただ…」


「ああ??
俺は待てって
言っただろう??」


「「でっでもっ…」」




「……2人とも、


こっちに来なさい。」



帽子屋さんの笑顔が
やけに怖くみえた。
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