─ Alice ?─
***
「ねえねえ、
アリスは僕のことスキ??」
ディーが少し照れながら
聞いてくる。
かっ…可愛いっっ!!
「ええ、スキよ。」
当たり前よ!!
「ねえねえアリス、
じゃあ僕のことスキ??」
今度はダムが少し
照れながら聞いてくる。
「ええ、スキよ。」
こんなに
可愛い双子のことを
嫌うわけがない。
少し物騒だけど…
「「僕たちもアリス
ダーイスキッ♪」」
私幸せ者だわ…
「アリスは猫のことスキ??」
猫って…
「…チェシャ猫のこと??」
「そうそうアホ猫♪」
チェシャ猫が聞いていたら
絶対怒るだろうな…
ちらりと
チェシャ猫をみたが
帽子屋さんと
なにやら話込んでいて
気づいていないようだ。
「んー…普通、かな??」
「「帽子屋は??」」
「どちらかといえば
スキ、かな??」
「「この中では
僕らが一番だね♪」」
やったね♪と
顔を見合わせる姿も
実に微笑ましい。
「ねえダム。
聞いちゃう?」
「ねえディー。
聞いちゃおっか。」
スススッと寄ってきて、
双子は誰にも
聞こえないように
耳元で囁く。
「「ねえ、アリスお姉さん。」」
右耳にディー、
左耳にダムの
息がかかって
くすぐったい。
「ダムと」
「ディー、」
「どっちが ス キ ??」