─ Alice ?─

｢どっ…どっちって…｣



なんて
可愛らしい質問なの!!
あんな物騒なもの
振り回していても
やっぱり子どもね♪


｢私は２人とも
大好きよ??｣



｢僕か｣

｢僕｣

｢｢どっちか選んで??｣｣




んー困った。



ﾃﾞｨｰを選べば
ﾀﾞﾑが悲しむ


ﾀﾞﾑを選べば
ﾃﾞｨｰが悲しむ



２人とも
悲しんでほしくない


それに…



｢どちらかなんて
選べないわ。｣



姿も声も行動も
すべて同じだもの。




｢｢………ﾁｯ、
つまんないのー。｣｣






し、舌打ちーーー!!!





ああ私、
こんなに可愛らしい
２人に舌打ち
されてしまうなんて…
もう絶望だわ(大袈裟)




｢せっかくｱﾘｽが
僕だけのｱﾘｽに
なるﾁｬﾝｽだったのに｡｣


｢本当だね。
僕だけのｱﾘｽに
なるﾁｬﾝｽだったのに｡｣



｢ﾀﾞﾑが｣

｢ﾃﾞｨｰが｣





｢｢いなければなあ｡｣｣



そんな２人の会話は
絶望に浸る
ｱﾘｽの耳には
届いていなかった｡