─ Alice ?─
「ちょっと……
チェシャ猫!!
待ちなさいよ!」
「遅いんだよ。」
「少しはペース
あわせてくれたって…」
「アリスに合わせたら
日がくれるだろ。」
「バカ猫!!!」
「んだとっ……」
ギャーギャーと騒ぎながら
屋敷を出て行く2人。
私はそんな2人を
部屋から
見守ることしか
できなかった。
チェシャ猫…
どうしてアリスに
肝心なことを
伝えないんだ??
もう時は迫っている。
すでに狂いだした奴ら
だっているだろう。
ディーとダムも
少しずつ
狂い始めている。
私だって……
いつまで
【正常】で
いられるか…
「 ア リ ス 。」
名前を口にするだけで
笑みが零れてしまう。
本当はずっと私の、
私 だ け の側に
置いておきたい…。
永遠に 終わらない
君 と 私 だ け
「フッ……これでは
正常とは
いえない、か。」
どうか、
どうかご無事で。
私たちの アリス。