─ Alice ?─




愛して 愛して 狂おしいほど



私を 欲して

壊したくなるくらい


殺したく なる ほど



ア イ シ テ ?




「時間が、動けば、裁判は行われるの?」



時計が動けば 全て解消される


「ああ。だが時間はもう「動かすわ。黒兎さんを捕まえればいいのよ。黒兎さんを捕まえれば、時計は動くわ。」」



愛される為にはそれしかなかった




「……………どうやって、捕まえるつもりだ?」



どうやって 追いかけて


でも 捕まえられるの?



私の力で 私の足で 手で









     カチ    



  カ    チ     




微かに聞こえた時計の音


ひらりと散った花びら



けれどすぐに 止まった




「……二秒。時は進んだ。アイツのしそうなことだな。



針の音が聞こえるなら、貴様はアリスに戻れる可能性がある。



さあ、行くがいい。」




今ならわかるよ。あなたが何故あのとき私を止めずに催促したのか。








「…………狂愛の国の、アリス」





私の狂いはすでに 末期に達していたから
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