─ Alice ?─
…………
アリスはチェシャ猫を選んだ。
あれからどのくらい経っただろうか。
この国は主を無くし、皆の魂はさまよっていた。
城には正気で無い住人たちが押し寄せ、アリスを求め、血を浴びせあっていた
そんな光景、興味が無い。
僕が興味を抱いているのは、いつだってありすだけ。
寂しくて 悲しい 哀れな女の子
薔薇に記憶を奪われてしまった君を追い、やっと見つけた
君とチェシャ猫。
猫は隠し事ばっかりしていた
だから僕が 君に真実を伝える為に
『残像』を見せてあげた
君の心に 深く残った傷の残像
本当に君は怖がりで
僕が側にいてあげないと泣いてばっかりだ
「──会いたくなかった。」
悲しいことを言わないでおくれ。僕は君に会いたかったんだ。
「黒兎さん。」
もうお兄さんとは呼んでくれないんだね。寂しいな。
「私は貴方を選ばないわ。」
そんなはずはないよ。強がりは似合わないよ。
だから僕は優しい言葉で君を安心させてあげたんだ
誰も君を殺そうとしないよ
もう安心していいんだよ、って。
アリスはチェシャ猫を選んだ。
あれからどのくらい経っただろうか。
この国は主を無くし、皆の魂はさまよっていた。
城には正気で無い住人たちが押し寄せ、アリスを求め、血を浴びせあっていた
そんな光景、興味が無い。
僕が興味を抱いているのは、いつだってありすだけ。
寂しくて 悲しい 哀れな女の子
薔薇に記憶を奪われてしまった君を追い、やっと見つけた
君とチェシャ猫。
猫は隠し事ばっかりしていた
だから僕が 君に真実を伝える為に
『残像』を見せてあげた
君の心に 深く残った傷の残像
本当に君は怖がりで
僕が側にいてあげないと泣いてばっかりだ
「──会いたくなかった。」
悲しいことを言わないでおくれ。僕は君に会いたかったんだ。
「黒兎さん。」
もうお兄さんとは呼んでくれないんだね。寂しいな。
「私は貴方を選ばないわ。」
そんなはずはないよ。強がりは似合わないよ。
だから僕は優しい言葉で君を安心させてあげたんだ
誰も君を殺そうとしないよ
もう安心していいんだよ、って。