─ Alice ?─
狂ったお茶会
「アリスが無事で何よりです。」
にこりと笑い帽子屋さんは言う。
そう、私はまた帽子屋屋敷に戻ってきた。
戻ってきたというより戻っていた。
逆昇ること数十分。
私は【 シロ 】の扉に
迷いこんでいた。
だが、どこからか突然真っ白な兎が現れた。
それは別に「あら兎。」
ぐらいにしか思わなかったが─
あのシロウサギが真っ白な兎を見つけた瞬間、
かなりあっさり立ち去ったのだ。
それはもうあっさりと!!
「兎…苦手なのかな?
ってシロウサギも白兎か。」
『違う よ?』
え??
「はっ!?えっ??」
たしかに声がした。
かわいらしい少年のような声。
ディーやダムを思い出す。
『シロウサギと僕は全くの別物。
あんなイカレ兎と一緒にしないでよ。』
フフフ♪と可愛らしい
笑い声が聞こえるが
私の前には兎しか…
『僕は白兎。
君を守ってあげる♪』