─ Alice ?─
ゼーハーゼーハー
「つ、疲れた…」
「そりゃあれだけ
全力疾走すりゃな。」
帽子屋屋敷から
猛スピードで
走り出して早数分。
さほど体力が
あるわけではないので
もうぐったり。
なのに
「なんでチェシャ猫は
余裕なのよ!!」
なんか気に喰わない!!
「アリス…
俺は猫なんだよ?
人間の君より
体力があって
当然じゃないか。」
アハハハ♪とわざと
馬鹿にしたように笑う。
ほんっとムカつく!!
「それよりアリス。」
「えっ…な、何よ。」
急に真剣な顔になる
チェシャ猫に少し
動揺してしまう。
「道………
合ってるのか??」
「はいーーーー!?
あんた導き役でしょ!?
道案内とかしてよ!!」
けっきょくギャーギャー
喧嘩していたら
よくわからない
薔薇の道に
たどり着いたのだった。