リヴァイサル~記憶の旅~
キンの言葉を聞いたとたん、レッジの表情が変わった。
「エントレス…!?」
「うん。」
エントレスとはスターティンの北側にある湖のことだ。
ダークネスからリヴァイサルへの入り口で、闇の月アロンが満月のとき
湖が輝き、その門が開くと言われている。
所詮、その話は言い伝えであり、本当かどうかわからない。
キンはその言い伝えが本当なのか、自分の目で確かめたいのである。
「いや、キン、ちょっと待て。
まだ16になったばっかりだろ?
もう少しあとでもいいんじゃないか?」
レッジは笑っていたけど、目は笑っていなかった。
なぜか恐怖の色が見えた。
「でも、今いきたいのっ。」
キンはレッジの目を見て頼んだ。
「でもなぁ…。」
「お願い、レッジっ。」
戸惑うレッジにキンは懇願する。
必死な様子のキンにとうとうレッジは折れた。
「はぁ~…」とため息をつく。
「しかたねぇな…。
つれてってやるけど…誰にも言うなよ?
とくにリーナにはな。」
「ほんとっ?」
キンの目が輝いた。