リヴァイサル~記憶の旅~
レッジは力なくうなずいて「あぁ」といっただけだった。
「ありがとうっ、レッジ。」
嬉しさのあまり、キンはレッジに飛びついた。
「そんなら早く仕事終わらせて来い。
すぐに出発するからな。」
「うんっ。」
キンはうなずくと、水桶を持って家に戻った。
家に着くと、リーナが洗濯物を干してるところだった。
「遅かったのね。どうしたの?」
「あのね、レッジからプレゼントもらってたのっ。」
キンは興奮して腰につけていた剣をリーナに見せた。
剣を見て、リーナは目を丸くする。
「あら…レッジったらそんなものを…。」
「それで今からレッジと遊びに行ってくるからっ。」
キンは水桶をキッチンに置くと、リーナにそれだけ行って家を飛び出した。
「あんまり遠くにはいかないようにねーっ。」
リーナはキンの背中にそう叫んだ。
そのとき、リーナの胸はざわついた。
なぜか嫌な予感がする。
ふと見上げた空には輝くコロナ。
そして、赤いアロンがうっすらと浮かんでいた。