リヴァイサル~記憶の旅~



「キンっ!」



レッジの声はキンに届かない。



助けなきゃ…助けなきゃ……!!



キンの頭にはそれしかなかった。



青年の元についたキンは膝立ちになり、呼び掛けた。



「大丈夫っ?」



しかし青年はぐったりしたまま動かない。



どうしよう…!



レッジを呼ぼうとして顔をあげたときだった。



湖の光が弱くなり、ついには消えた。



湖にある光は赤い月光だけになった。



そして、なにかの影がキンと青年の上に重なった。
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