リヴァイサル~記憶の旅~
…………あれ?
痛みが来ない。
それに……なんだろう?
さっきと空気が違う気がする…。
キンはゆっくりと目を開けた。
目に入ってきた景色は湖ではなく、草原だった。
遠くには村らしき集落がある。
ここは……?
「うっ……と、トロールは…?」
声がしたほうを見ると、レッジが頭を抱えて起き上がっていた。
「レッジ…っ…よかった…!」
キンは嬉しさのあまりレッジに飛びついた。
あまりにキンの勢いが良すぎてレッジは仰向けに押し倒された。
「よかったぁ……」
「キン、苦し…」
レッジがもがいているにも関わらずキンはギューと抱きしめる。
「………ぅ………」
小さなうめき声が聞こえ、キンは振り返った。