リヴァイサル~記憶の旅~
近づいてみると、髪が黒色であることがわかった。
レッジは短い金髪だし、リーナは背中まである長い水色の髪をしている。
この村で黒髪といえばキンとあともう一人しかいない。
「リバ」
キンが名前を呼ぶと、リバがこっちを向いた。
リバの目がキンを捕らえた瞬間、リバが嬉しそうに顔が綻ばせた。
「キン、おはよう。」
リバはキンのほうを向いた。
その拍子に、水を汲み上げるためのロープをパッと離してしまった。
「「あっ」」
リバとキンが声を出したのはほぼ同時で、"ヒュー"と桶が落ちていく音がしたのも同時だった。
"カラカラカラっ" と滑車が勢いよく回りだす。