リヴァイサル~記憶の旅~
「…?キン?」
リバが不審に思って顔を覗き込むと、キンの目がうっすら濡れているのがわかった。
「………旅、行けない…。」
「え…?」
キンは急に顔を覆ってうずくまった。
カラカラッと音を立てて滑車が回る。
「旅、行けない…。
お母さんを残してなんて…。
お母さんの反対を押し切ってまで…行けないよ…。」
リバはしゃがんで、キンの肩に手を置いた。
肩は微かに震えていた。
そんなキンに言い聞かせるようにリバは言う。
「昨日、リーナさんが来たんだ。」