リヴァイサル~記憶の旅~
「俺がこの村に初めて来た日。」
予想外の答えにキンはキョトンとレッジを見上げた。
「え、そうなの?」
レッジは笑って頷く。
「あ……そっかぁ…。」
それを聞くと、自分の誕生日のことなんて小さなものに思えたキンは少し落ち込み気味になる。
「あ、あともう一つあったな。」
「えっ?」
レッジは「ちょっと待ってろ」と言って水桶を持って家へと戻って行く。
レッジの家も井戸から数十メートルくらいだ。
つまり、キンの家の近所になる。
キンはなにがなんだかさっぱりわからず、とりあえず水を汲むことにした。