紫陽花

「じゃ、私次あるから行くね〜」

「お〜行ってら」

おれら2人は座ったまま里美に手を振って見送った。

里美の姿が見えなくなってから、
悠治が口を開いた。

「なぁ」

「何?」

「里美ってどう思う?」

「は?どう思うってなんだよ」

おれはにやけながらそう言った。

「いや、さぁ」

頭をかきながら困ったような表情を浮かべた悠治に、
おれは

「まだ好きなんだ」

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