幼なじみ攻略法-チョコより甘い文句を添えて-


髪ぼっさの化粧もせず。

お気に入りの香水を何とか
ワンプッシュ。
制服をとりあえず着て
外に出た。

三分ちょいという好タイム。



「おせぇ。」


うわぁ-
不機嫌って顔どころか
全身に書いてある。


そうですよね。
いくら学校が
近いからといえ、
走らなきゃ完全
遅刻ですもんね。


「ごめんなさい。」


「...」

無視っ



「乗れ。」


「え??」


「走っても
間にあわねぇから。」


乗れって...
あなたが今乗ってるのに??
世にいう2ケツ??

2ケツ-?!

無理でしょ。
心臓がついに
サヨナラするって。

「無理っ」

「はやくしろ。」

「....はい。」

心臓とかの前に
命とサヨナラするとこだった
私に拒否権は無く、
だれが私を責められよう。


「ってはやっ。
怖っ。ぎゃぁ-っ」


必死にときめきを忘れて
しがみつく私を誰が...略。



つ、ついた。
余裕すらある。
私の寿命を
減らしただけある。

ぽけっとしてると
ひっくい声で
降りろと聞こえた。

うわぁお。
私ったらいまさらだけど
大胆なんだから。
がっちり抱きついている。

って死ぬっ。


< 29 / 71 >

この作品をシェア

pagetop