サロン・ド・カトレア へ ようこそ

「ウチらさぁ
何か、無難に過ごしてきたじゃん?
出来れば、誰も傷つけたくない的な」


や、傷つけたくないっつうより
傷つきたくない、でしょ

私は
つまんだコンソメチップスをヒラヒラ弄びながら
反論するかどうか
考えてた。



真由子は得意げに
先を続ける。


「ここらでさ
何か行動おこさないと
ウチら、一生このまんまじゃないかな、って」


「……」

「千佳ならさぁ
打ち破ってくれるんじゃないかなぁって」


真由子は、まぶしそうに私を見た。


お姉さん、
ヒマなんですね?
この平凡な日々に波風たてたいんですね?

私に、ふるんですね?




「………

打ち破りたいんなら



真由子が

遠藤くんに
告白でもすればいいじゃん」





< 17 / 34 >

この作品をシェア

pagetop