サロン・ド・カトレア
へ
ようこそ
「ウチらさぁ
何か、無難に過ごしてきたじゃん?
出来れば、誰も傷つけたくない的な」
や、傷つけたくないっつうより
傷つきたくない、でしょ
私は
つまんだコンソメチップスをヒラヒラ弄びながら
反論するかどうか
考えてた。
真由子は得意げに
先を続ける。
「ここらでさ
何か行動おこさないと
ウチら、一生このまんまじゃないかな、って」
「……」
「千佳ならさぁ
打ち破ってくれるんじゃないかなぁって」
真由子は、まぶしそうに私を見た。
お姉さん、
ヒマなんですね?
この平凡な日々に波風たてたいんですね?
私に、ふるんですね?
「………
打ち破りたいんなら
真由子が
遠藤くんに
告白でもすればいいじゃん」