サロン・ド・カトレア
へ
ようこそ
「やぁだ!!
アタシは無理よぉ。
遠藤くん、彼女いるもんっ!!
しかも、結婚するらしいとか噂あるし」
真由子は、ぱちぱちと
目をしばたかせて
悪意のない
清らかな笑顔で答えた。
「真山くんだって
可能性あるとは思えないもん」
私は唇を尖らせ呟く。
「そっかなぁ。
アタシが遠藤くんに告るより、可能性あると思うけど」
私は無言で
ジュースを飲む。
真由子は
さらに雄弁に続ける。
「強制はしないけど。
もし、上手くいけば儲けモンだし。
上手くいかなくても
顔合わせる事ないでしょ?
アタシなら、いちかばちか告ってみるけどなぁって思ってさ」