サロン・ド・カトレア へ ようこそ

真山くんの
サッカーボールを追う姿が脳裏に浮かんだ。


汗ばんだ、前髪が
額に張り付いてて

パスをカットされて
悔しそうに
ボールの行方を目で追う真山くん。


黒の短パン。
遠く、グランドの彼方を見つめる

真山くん……。


ああ…

胸の奥が
きゅうん、と
甘ずっぱく締め付けられる。



妄想の中の
真山くんは

私を振り返り
輝くような笑顔で笑う。

「…千佳…」



…真山くん……




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