茜空


「ほっぺた…冷てえな…」


こんなに近くで
先輩があたしを見つめてる。



夕陽の魔法かな…。



見慣れてるはずの先輩の顔なのに


なんかドキドキして


ちゃんと見れないよ。



体温が1℃くらい

上がった感じ。



きっと今もあたしの頬は


真っ赤になってる。




ねえ夕焼け…


あたしの赤く染まった頬を


どうか茜色で


上手く隠してください。



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