あめ
気付けば私は寝ていたらしい。

雨だからさっきよりどのぐらい暗くなったのかよくわからない。
時計を見るとそれほど時間は経っていないようだった。
まだ忠士は戻ってきていない。

どこ行ったんだろ?

とりあえず私はご飯を作ろうと台所へ移動した。
今夜は忠士の好きなカレーにしてあげよう。



カレーが出来上がっても、忠士は帰ってこなかった。

携帯電話も財布も持たずに、忠士は消えた。

「忠士……」

私は不安になった。
忠士がこのまま帰ってこないような気がした。

忠士なら、あり得る。
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