スタッカート《番外編》
「ち、ちがう!ただ今日はみんなどんな活動をしているんだろうかと思って…!」
「へえ」
「決して覗いたわけじゃないの!そんなやましい気持ちがあったんじゃなくて!!」
「ふうん。じゃあなんでそんなに顔が赤いんだ」
「――ッ!」
もともと大きな目をさらに見開いて、頬を真っ赤にさせてかたまる。
そんな東子をピアノの上から見下ろして――こらえきれずに、笑った。
そんな俺の反応にも、頬をふくらませるなんてわかりやすい反応で返してくるものだから。
本当にアホみたいにわかりやすくて。
可愛い奴だと、あらためて思った。