生徒会とメガネっ子
梓が熱を出したあの日以降、綾のところへ梓が迎えにくることはなかった。

梓が「迷惑をかけたから」といって、綾のところへ迎えに行かなくなったのだ。

綾も綾で、なんとか自力で生徒会室へ行くことができるようになっていた。

「こんにちわー」

「お、綾ちゃんじゃーん♪」

生徒会室には、洋仁と健紫がいた。

「今日はいつもよりちょっと遅かったね?」

「ええ、ちょっと友達の沙夜香に捕まってまして…」

健紫に聞かれた綾はそう言って苦笑いした。

ピリリリ

誰かの携帯が鳴った。

「あ、やべ。ちょいごめん。」

そう言って、洋仁は部屋を出て行った。

「あ、もしもし…」

廊下からぼそぼそと電話で話す声が聞こえる。


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