生徒会とメガネっ子
「さてと。それじゃあ俺も帰るかな。お疲れっしたー」

綾に続いて、洋仁も出て行った。

バタン

「健紫先輩、洋仁先輩がおかしくなったのって何でだと思いますか?」

梓が言う。

「うーん…俺は分かんないな。慧市は分かった?」

聞かれた健紫は慧市にも聞いてみた。

「いえ、分かんないです。」

「俺は分かったぞ。」

「「「ええ!?」」」

瞭の発言に三人は驚いた。

「理由は何なんですか?」

梓が聞く。

「確証がないから俺の想像なんだけどな。たぶん洋仁は悩んでるふりして綾に相談するっていう名目で二人っきりになろうとしてんじゃねえの?」

「でも俺にはホントに悩んでるように見えましたけど…」

慧市が瞭の考えを否定するように言う。

「洋仁は女を手に入れるためなら何でもするからな。あれぐらいの演技なんてチョロいもんだろ。」

「なるほどな…瞭にしては冴えてんじゃねえか。」

健紫が瞭の予想に納得したのか、こう答えた。

「”瞭にしては”が余分だよ!」

瞭は笑いながらツッコんだ。




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