生徒会とメガネっ子
「俺、今、好きな人に告白したいんだけど…うまくいきそうにないんだよ…」

さっきとは全く違う表情で洋仁は言った。

「誰なんですか、その人。私も協力できそうだったらしますよ?」

綾は言った。

「うーん…言っちゃっていいかな…」

「言ってくださいよ。」

「……それはね…」

そういうと洋仁は無防備な綾の唇にキスをした。

「…!!」

「綾ちゃんだよ。」

「………」

部屋は静寂に包まれる。





「…ひどいです…初めてだったのに…」

沈黙の後、綾は小さい声でそう言った。

目からは大粒の雫が頬を伝って流れ落ちていく。

「…ごめん…でも…」

「…もういいです。私、帰ります…」

静かにそう言うと綾は部屋を出て行った。

部屋には何も言えない洋仁と二つのグラスが取り残されていた。
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