生徒会とメガネっ子
「絶対無理ですって!」

そう言いながらも綾は座席に座っている。

「大丈夫だよ。俺がいるんだし。」

瞭はそう言うと、綾の手を握った。

「…」

綾は黙り込んでしまった。

「じゃ、セーフティーバー下ろしますねー」

係員が気だるそうに言いながらセーフティーバーを下ろした。

ピリリリリ

発車を知らせる音が鳴った。

すると車体はいきなり急発進した。

「きゃあああ!!」

そのままどんどんスピードが上がっていく。

右へ、左へ、また右へ。

綾は恐怖のあまり声も出せなくなった。

すさまじいスピードのまま線路の上を駆け抜けていく。

そして、また乗り場に戻って来た。

時間にすると二分もないのだが、綾にとってはかなり長い時間に感じられた。









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