人と音に思いやり〜先生への淡い恋〜
第一章

私の名前は『二葉夏世』

この4月からいよいよ高校生。

友達はできるだろうか…

勉強はしっかりできるだろうか…

部活についていけるだろうか…

入学式前日の夜は、とにかく不安で不安で眠れなかった。



だから中学時代の仲間たちに

『高校生活大変だと思うけど、お互いに頑張ろ♪』というメールを送ったりしていた。そうして返事がくると自然に笑みがこぼれる。それと同時に悲しい感情もわいてくる。

「あいつらとは幼稚園からずっと一緒だったからな…やっぱ離ればなれになるのは辛いな…。」

私の生まれ故郷は自然に囲まれた豊かな所でそこには幼稚園、小学校、中学校と全て同じ場所にあった。小さい学校なので全校の人数が少なく、クラス替えもない。


今まで生きてきたこの15年間…

その仲間たちと共に学び、共に泣き、共に笑いあい…

何をする時もいつも一緒だった。

みんながみんな互いを良く理解している。

仲間というより家族と言っていいほど、かけがえのない存在だった…。


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