双子恋愛
「上ばっかり見てないで、僕を見てよ」

ちょっぴり頬を膨らませてそう言う空。
ヤキモチを妬いているのだろうか。
可愛い…なあ。

「ごめんね、空。でもね僕はずっと空しか見てないよ。きっと生まれる前からずっと空しか見えてない」



ふわりと風が吹いた。
ほんのり甘い花の匂いが鼻腔をくすぐる。



「好きだよ、空」


僕の可愛い双子の妹…。

< 4 / 38 >

この作品をシェア

pagetop