キミをカンジル~愛~
---ガッシャーン--
マグカップは
みごとに割れてしまった。
『痛っ…』
愛は頬をおさえると
手に血がつたった。
---バンッ---
ドアをしめそのまま家を飛び出した
『はぁ、はあ、、』
いつもの事なのに
慣れているはずなのに
涙をとめる事が出来なかった。
シンナーやっている時は
記憶が飛ぶらしい。
愛の頬が真っ赤に染まった事を
勇太は覚えていないだろう。
なんだか
とても悲しかった。
愛にとって勇太は
大好きなたった1人の
兄貴だった。
その大切な人を失いそうで
愛は悲しくて怖くて。
『愛ちゃん?』