狼彼氏×天然彼女
ったく―…
あいつ何処隠れやがった?
まず…リビングにはいねぇし。
次にトイレと風呂場を探したけどいなかった。
「何処いんだよ…」
結構上手くね?隠れんの。
ってんなことは
どーでもいいんだった。
早く探さねえと…。
あとは……
寝室だけか…。
寝室に向かうと
ベッドの上に大きな布団を被った固まりがあった。
やっぱ隠れんの下手くそだな。
その布団をガバッと取り上げると
目を真っ赤に腫れさせて体育座りをしている実紅がいた。
こいつ…泣きすぎ。
目真っ赤じゃん。
すると実紅は目を手で隠した。
「なんで…いんのよ」
「空が見に行けって言うから…」
俺、なに突っ張ってんだよ。
素直に
『心配だから』
って言えばいいのによ。
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