狼彼氏×天然彼女












さっきよりも自分の顔が赤くなるのが分かった。




ギュッと舜の服の袖を握った。



「あたしも…舜と同じ気持ち」





やっと出た言葉は

『好き』という一番伝えたかった言葉ではなくて


遠回しに出た『好き』と似せた言葉だった。





何でこんな時に
伝えなきゃいけない言葉を伝えられないんだろう――…。



あたしって…


意外と不器用なのかも。






「……ちゃんと言葉で聞きたいんだけど」




舜だって
ちゃんと『好き』って言葉で伝えてもらいたいんだ…。



舜だって

あたしに好きって言ってくれたんだもん…



あたしだって言わなきゃだよ…。












.
< 247 / 404 >

この作品をシェア

pagetop