狼彼氏×天然彼女
「ライバルだね」
笑っているけど
目が笑っていない。
怖い人敵にしたな…。
キーンコーンカーンコーン――
「ほら…!自由に席について」
担任らしき人が
教室に入ってきた。
あたしは奈瑠ちゃんと隣同士で座った。
するとあたしの前に
れいのあいつが座ってきた。
「ちょっとちょっと―…前に雨宮君座ったよぉ〜♪」
奈留ちゃんと周りの女子が騒ぎ始めた。
そんなに嬉しいのか、
こいつが座って。
あたしには分からないな。
「それでは、出席番号順に席を移動しろー…」
あたしの出席番号は20番だった。
運良く一番後ろ…だったが
カタン
「あ、高畑さん隣ね」
片山綾乃が隣だった。
「…やっぱり高畑さんもレディクラ候補だけあって可愛いね♪」
嫌みったらしく言う
片山綾乃。
すると、前に座っていた男が話しかけてきた。
「うわ…っマジで実紅ちゃんじゃん…近くで見ても可愛い…」
「……」
一応笑っといた。
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