狼彼氏×天然彼女











根拠になってねえ…



ってか特定の女作んないとか、ありえねえから。





「…あ、空だ」



「…は?」

「ほんとだー」





教室のドアの縁に寄りかかっている空がいた。



きっと実紅に
会いにきたんだろう。


まぁ、それしかねえけどさ。





空は近くのやつらに実紅を呼んでと頼んでるみたいだ。



そして実紅も
空に気付いたみたいで―…





「そ…ら…くん」




あれは絶対

戸惑ってるな。



ってかそれしかありえねえ。







「あれあれ?実紅ちゃん、空んとこに行かせちゃっていいの?」



「だってまだ告白の返事してねえみたいだし」



「…え?!まだ告白の返事してねえの?!実紅ちゃん」





あぁ…。

なんか『まだしてない』らしきこと言ってたしな。



俺が聞いたときにだって『まだ』って言ってたしな。





「まだ返事してねえんじゃね?」



「ふーん」












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