狼彼氏×天然彼女
「舜は、実紅ちゃんのことが好きなんだよ」
「は?ありえねえ」
「なんでだよ…気になってんからキスしたんだろ?気になんなくてもキス、するのかよ」
するわけねぇし。気色悪い…。
…ただ、したかったからしただけだよ。
「俺は可愛い女の子ならいいけどねぇ〜♪」
「おまえのタイプなんか聞いてねぇよ」
「洸太だって可愛い子なら誰でもいいだろ?」
「…んなわけねぇじゃん。そんなのおまえだけだよ」
「…マジで?」
2人のやりとりに笑えてきた。
すると洸太と修夜は『なに1人で笑ってんだよ』と怒り出した。
…声、ハモってる。
正直キスしたのは、したかったからで、
他に理由があるわけじゃない。
だからといって別に…嫌いってわけでもない。
でも、好きってわけでもない。
でも気になる。
まだ2日しかたってないけど
あいつが笑うとこっちまで笑えるし。
あいつがそばに居るだけで周りが明るくなる。
嫌いじゃないけど…好きとも言えない…。
でもやっぱ…気になんのかな?
そんな俺をよそに実紅は空ってやつと楽しそうに話していた。
少し胸の奥が痛んだ。
.