狼彼氏×天然彼女

空君はあれから黙ったまま。

一言も喋らない。




でもそんな沈黙を
破ったのは意外にも空君だった。






｢俺さ……
女で遊ぶのやめたんだ｣


急に言われたから
なにを言っているのか分からなかった。




｢どういうこと？｣



すると空君は真剣な眼差しであたしの目を真っ直ぐ見てきた。


…ｯな、なんだろ―。




｢実紅には嫌われたくねぇんだ。実紅と正面から付き合いてぇんだ｣



―…え？あたし？



｢本気で好きになったの実紅が初めてなんだ。嘘だと思うかもしれねぇけど、これだけは信じてほしいんだ｣





空君は一回もあたしの目から逸らさずに真剣に話してくれた。



だからあたしは空君を
信じてみようと思ったんだ。









.