MISS YOU

【秋の木枯らしー８】


……ここは千里の
アパートの前…






千里の部屋から明かりが
漏れている。

どうやら在宅のようだ。







ピンポーン！






チャイムを鳴らし、
スウッと息を吸い込んだ






ガチャ……






「はーい…どちらさ…」







「千里！
会いたかった！」







いきなり
ガバッと抱き寄せ、
千里の温もりを感じる。







「ちょ…！？」







いきなりの
訪問客の行動に､
息つく暇もなく
驚かされた。









「千里！千里！」









「もう…！！

神谷君たら！」







……そう言われ、
千里から離れたのは
神谷だった…







「わりいわりい。
なんか急に
会いたくなってさ。
すっ飛んで来た！
風邪は大丈夫か？」






「あ～まだ少し
風邪気味かな…」







見ると、
千里はドテラに
身を包んでいた。







「そうか～…
リンゴ買ってきたぞ？
むいてやるよ」







そう言って
神谷は中に入った