屋上の鍵は机の中に
「やっぱり、やっぱり!そうだったんだ!前に彼女の話聞いたときもモヤモヤしてたんだよね。これですっきりしたよ。うん。」
今までのは恋愛じゃないと考えれば、わかるかもしれない。
そわそわした気持ちや胸の苦しさ、暖かさは、すべて宮藤かんなを好きになった心から来るものだ。
初めてだから、誤解していたからわからなかったのだ。
そして、もう一度彼女の顔を思い浮かべると、暖かい気持ちで満たされた。
胸の奥で大きくなって、冷たくなっていた部分がほぐされていく。
早く、もう一度会いたい。
会って、暖かい空気に触れたい。
そう、強く思った。