君だけに伝えたい
君と一緒に
中学の入学式、あたしは君に一目惚れをした。
君の名は、ツカサ。
アンジョウ ツカサ
安 生 司。
サラサラロングへアーの黒髪。
透き通った瞳。
一瞬で恋に堕ちた・・・。
「ねえ、君、バンドやってんの?」
最初に話しかけてきたのは、ツカサの方だった。
「ボーカル・・・だけど?」
ちょっと照れくさそうに答えてみた。
「俺、ギターやってんだ。」
「へえー、そうなんだ!?」
興味がわいてきたんだ。
その時からあたしは、君に惚れていたよ。
名前も知らないこの、
気持ちに・・・・・。
なんだ?
この、気持ちは・・・?
「歩?」
あ、あたしの名前は
アイカワ アユム
藍川 歩。
聖マリア学園の生徒だよ。
「なに?司。」
「今年の文化祭、一緒にやってくれないか。」
「え・・・。」
君の真剣な瞳に、飲み込まれそうになった。
「俺と、やってくれないか・・・。」
「え・・・、ヤルって何を!?」
そのときは、勘違いしていたのです。
あたしは、大きな 大きな 勘違い、をしていた。
ずっと、君と
一緒にいられる・・・
そう、思い込んでいた。