君だけに伝えたい
ごめんね。


「歩、一緒に帰ろう?」

「え!?」

驚きのあまり、声が高くなった。
そんなに、大きな声出すつもりなかったのに。

「そんなに、驚かないでしょ。いつものことなんだし。」

「あ、そうだよねぇ~…。」

左手で頬をかく。
汗を思いっきりかいていたけど、
それを隠すのに必死だった。

「…。歩、俺になんか隠してない?」
「えっ…?べっつに~何にも!?」
ばれたと思って、目をそらした。
右手で、髪をかき上げる。









「歩…。」
悲しげに、言う司の顔が、、、
苦しい…。

ねぇ、そんな顔しないで…?

でも、そんな顔にさせたのは
…あたし、だ。








でも、
   司だけには言えない。
   司でけには知られたくない。






隠し事は、よくないってこと。
しちゃ、ダメってことくらい知ってる。






司…
そんな哀しい顔しないでよ。








ごめんね。
司。
< 5 / 17 >

この作品をシェア

pagetop