君だけに伝えたい
ごめんね。
「歩、一緒に帰ろう?」
「え!?」
驚きのあまり、声が高くなった。
そんなに、大きな声出すつもりなかったのに。
「そんなに、驚かないでしょ。いつものことなんだし。」
「あ、そうだよねぇ~…。」
左手で頬をかく。
汗を思いっきりかいていたけど、
それを隠すのに必死だった。
「…。歩、俺になんか隠してない?」
「えっ…?べっつに~何にも!?」
ばれたと思って、目をそらした。
右手で、髪をかき上げる。
「歩…。」
悲しげに、言う司の顔が、、、
苦しい…。
ねぇ、そんな顔しないで…?
でも、そんな顔にさせたのは
…あたし、だ。
でも、
司だけには言えない。
司でけには知られたくない。
隠し事は、よくないってこと。
しちゃ、ダメってことくらい知ってる。
司…
そんな哀しい顔しないでよ。
ごめんね。
司。