【詩】記憶の持続性
あなたの見知った世界とは違う世界がきっとあるはずですよ。

なぜ私が知っているのか、ですと?

簡単なことです。
私は管理人であり案内人なのです。

目に見える世界と見えない世界とを管理し、
あなた方に提示するのです。

ただし、それは一度だけ。
そして二度と思い出すことはないでしょう。
 
それでは意味がないじゃないかと?
 
いいえ、意味はあります。
だからあなた方は生きられるのです。
存在していられるのです。 

 
限りない時間線の中で、それは歴史となり神話となり命となります。

まあ、人である以上、祈ることしか出来ませんがそれは仕方のないことです。

 
おや、そろそろ案内も終わりのようです。
私は泥水の中に戻ります。 
 
あなたは夢の果てに一体何を見るのでしょうか?

そしてそれはいかほどの意味を持つのでしょうか?
 
おそらく意味などないのでしょう。

それは ただ そこに あるばかり…。
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