【詩】記憶の持続性
再生の夜
「明日、世界が終わればいい」
 
「この世界の在り様よ…」 
 
「いつか終わる世界はいつか終わる夢」
 
クソ食らえ
世界なぞお前らの手中にあるスイッチ一つで どうにでもなる
 
さあ 壊したければ壊すがいい
自らの文明を自らの文明の産物で滅ぼしてみろ
 
憐れな人の歴史の性よ
いつの時代も同じことを繰り返すのか?
星の悲鳴を聞いたのか?
やがて星を殺す殺害者たちよ
 
知っているだろうか
自分たちが支配してきたと思っていた、姿の見えぬ存在に
本当は自分たちの方が生かされてきたのだということを
 
俺からささやかな鎮魂歌を贈ろう
 
それは嘆きの海に沈む悲しみの歌
それは再生を促す夜に響く禁断の歌
 
さあ 聴きたければ聴くがいい
闇にまぎれながら
祈りを捧げながら
光を追いかけながら
死を積み重ねながら
 
これ以上腐りようがないほどの世界では
希望は絶望となり
絶望は希望となる
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