【詩】記憶の持続性
〈お前は死ぬのが怖いんだろう? だから壊せない。そしてお前は生きるのが怖いんだろう? でも壊せない〉
 
そう。
だからお前と…いや、お前に、生かされ続けている。 
 
〈お前の手が濡れているのはなぜだと思う? よく見てみな。その薄汚い血を〉 
 
苛立つ。
私の知ったことではない。 
 
〈それが俺の血。そしてお前の血だ〉
 
なるほど。
これが私の血なのか。
美しく鮮やかで薄汚い赤。
どんな絵の具だって、こんな赤は出せないだろう。
 
私は自らの血を舐めながら、生の道の終わりを目指す。
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