【詩】記憶の持続性
異界の風
この世界のシナリオの最後はどんなものにしようか?
殺めた命の数だけ涙を造るのはもう飽きた
人は永遠には泣けないものさ
 
一人で勝手に盛り上がってる奴なんて放っておけ
時間のムダになるだけさ
 
今 この身体を吹き抜けた風が教えてくれた
時代は変わり始めたのだと
意味のある世界をもう一度生きるのだと
異界から吹く黒い風がそうささやいたのさ
 
何かを忘れていることさえ忘れているような
愚民どもは置いてきちゃえよ
 
身動き取れなくなって 自滅しちまうぜ
こんな所で足止め喰らってる場合じゃないだろ?
 
今 この身体を吹き抜けた風が教えてくれた
世界は変わり始めたのだと
手遅れになる前にもう一度覚悟を決めよう
異界から吹く黒い風がそうささやいている
 
最後のシナリオを書き上げる準備は出来たから
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