ワ ス レ ナ グ サ 。
永遠..*
あれから一週間。
京香をなくした俺は、抜け殻状態だった。
プルル..プルル..
知らない番号…
『まさか…。っ、もしもし!?』
電話の相手は、期待通りの人ではなかった。
《和也くん…?京香の母です。》
久しぶりに聞いた
“京香”
という名前に、異常に反応してしまう。
『なにかあったんですか…?』
そのとき、かすかに、勿忘草の香りがした―。
《…京香が死にました。中央総合病院まで来て。》
一瞬。
ときが止まった。
自分の耳を、疑った。
京香が、死んだ…?
『嘘だろ…。』
あんなに元気だった、京香が死んだ?
信じていなかった。
信じちゃいなかったけど、
俺の身体は、勿忘草の香りにつられるように
中央総合病院へと向かった。