ワ ス レ ナ グ サ 。
京香のお葬式から、一週間とちょっとがたった。
俺は、自転車に乗って、京香と思い出を作った場所に、暇さえあれば行っている。
でも、もう自転車の後ろには、キミの体温はなくて。
『…あ、』
だいぶ前の記憶が、鮮明に蘇る。
あ、止まって!?
勿忘草?
うん。好きなの。
なんで?
花言葉、がよかったのかもしれない。
勿忘草の、花言葉。
気づくと俺は、図書館に来ていた。
花言葉の本を探す。
『…あった。』
少し分厚い花言葉の本の
勿忘草のページを開いた。
『…なんだよ、京香…(笑)』
『言ってることとやってること、違うじゃん。』