ワ ス レ ナ グ サ 。


『京香。まだ時間へーき?』

『平気じゃないけど…、平気!!』

『嘘つけ(笑)ほら、帰んなきゃ』

『だって…』

ケータイで時間を確認すると、PM9:30。

もう一時間近く時間がたっていた。


『また明日会えるから。さよならじゃないんだよ?』

京香は渋々頷いた。

『ふふ、いい子♪』

俺は、京香のおでこにキスを落とした。

それから、髪に…

頬に、唇に…。


触れるだけの軽いキス。

それでも、京香は幸せそうに優しく微笑んで。


改めて、京香だけは悲しませたくない。

そう思った。


『…それじゃあね』

『また明日な。』


京香は、名残惜しそうに俺から離れて、帰って行った。


さよならじゃなくて、ばいばいでもなくて


また明日。

明日も会おうって約束。

また明日もキミに会えると思うと、いまさっきまで会ってたのに、無性に会いたくなった。


でも我慢して、コンビニでミネラルウォーターを買って、ダラダラと家に帰った。


< 4 / 19 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop