彼は年下の男の子
「美咲ちゃん帰るの?」
あたしが バタバタと2階から降りて
玄関に行ったものだから
慌ててお母さんが 出てきた。
「はい!お邪魔しました」
「恭介は 送って行かないのかしら?」
「うん いいんです」
「あの子は まだ意地張ってるのかしら?」
「なんか よくわからなくなりました
恭介のこと・・・」
「ホントごめんなさいね
兄弟して美咲ちゃんを苦しめて」
「え?」
「いやいや 雅也と別れたときも
美咲ちゃんを苦しめたでしょ
今は今で バカ息子が・・・」
「恭介とは きっと仲直りできると思います
こんなことで
終わるあたしたちではないので」
そうなりたいと言う
願いから出た言葉だった。